カーボンニュートラルの実現に向けて
2015年の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で採択され、2016年に発効した気候変動問題に関する国際的な枠組み「パリ協定」では、2020年以降の温室効果ガス削減に関する世界的な取り決めが示されました。大気中の二酸化炭素(CO2)の濃度が倍になると気温が約3℃上がるといわれる中で、CO2排出量を削減して、産業革命前からの気温上昇を1.5℃に抑える目標が掲げられたのです。21世紀後半には、温室効果ガス排出量と森林などによる吸収・除去量のバランスをとって全体でゼロにする「カーボンニュートラル」に向けた各国政府の取組みが始まり、わが国は2050年のカーボンニュートラル実現の目標を掲げています。
しかしながら、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書によると、現時点で世界の平均気温は1.1℃も上昇し、許容されるCO2排出量の枠(カーボンバジェット)は残り500ギガトンしかなく、今のペースで排出を続けると2030年ごろに上限に至る、つまりカーボンバジェットを使い切ってしまう、とのことです。
カーボンニュートラル実現のうえでは実に様々な技術が必要とされますが、摩擦を低減してエネルギーロスを抑えCO2排出量を抑制する材料の表面改質技術も、その一つといえるでしょう。
弊社は、表面形状効果によって食品粉体などの付着防止や滑り性向上を実現する微粒子投射技術「WPC処理® マイクロディンプル処理®(MD処理®)」をキーテクノロジーとして、その技術を常に進化・発展させることによって、安心・安全に食品ロスや生産性の悪化(エネルギーロス)といった問題を解決。これによって、より一層の環境負荷低減につなげ、社会の発展に貢献していくことを使命に掲げています。
弊社では、さらなる環境負荷低減、カーボンニュートラルの実現に向けて、表面改質技術の終わりなき向上を目指しています。引き続き、弊社の取組みに是非ともご注目ください。